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紙クロスと和紙クロスのメリット・デメリット

紙クロス

日本では壁紙にビニールクロスが多く使われていますが、欧米では壁紙の定番として紙クロスが使われています。

そこで、自然素材の壁紙にしたいと思った時に、代表的な自然素材の壁紙として、紙クロスと織物クロスの2つの選択肢が出てきます。

今回は、紙クロスと織物クロスのそれぞれの特徴とメリット・デメリットをご紹介します。

紙クロスの特徴

紙でできた壁紙と聞くと、なんだか頼りない感じがする方もいるでしょう。

しかし、和室の障子や襖、屏風などに使用されており身近にあることがわかります。

海外では色やデザイン性の高い凝った紙クロスが人気です。

紙クロスといっても、和紙や装飾を施した加工紙、表面をフィルムで覆った合成紙など原料によって種類はさまざまです。

紙クロスのメリット

紙クロスのメリットは、ビニールクロスにはない紙ならではの柔らかな風合いです。

また種類も豊富で、日本の伝統的な和紙もあれば、ヨーロッパやアメリカなどの輸入壁紙もあります。

海外の紙クロスはとくに色やデザインに凝ったものや、表面を凸凹に加工したものなど、種類が豊富です。

紙クロスのデメリット

デメリットとしては、他の素材に比べてクロス自体が薄いことによる問題がいくつかあることです。

ジョイントと呼ばれる壁紙と壁紙の境目が目立ちやすく施工が難しいため、費用も高めです。

ですから、紙クロスの張り替えを施工実績のないような職人さんに依頼するのは危険です。

紙クロスを貼るには、まず下地処理をしっかりして凹凸のない壁に貼るのが基本です。

その準備を怠り、高い工賃だけを請求してくるような業者は避けましょう。

また、紙クロスは時間が経つと膨張したり、収縮する可能性があります。

撥水加工がされていないものについては、水拭きもできませんし、汚れなどはそのままシミになってしまいます。

擦れにも弱く、長持ちさせるには注意が必要です。

紙クロスの価格

紙クロスの価格は素材の種類や加工の有無によって異なります。

紙クロスの中でも、特に天然素材の和紙を使用したものは、その自然な風合いと独特の質感が魅力です。

ビニールクロスは1平方メートルあたり1,000〜1,200円なのに対し、和紙クロスは1平方メートルあたり1500円〜と値段が上がります。

さらに、紙クロスには撥水加工や防汚加工を施したものもあり、これらの加工が施されることで、汚れに強く、掃除がしやすいという利点が生まれます。

撥水加工や防汚加工がされた紙クロスは、1平方メートルあたり約2000円と少し高めの価格設定です。

さらに高価な紙クロスとして、欧米製のものや特殊な素材を使用した製品も市場には出回っており、中には1平方メートルあたり1万円以上するものもあります。

紙クロスは価格帯の広さと選択肢の多さが魅力ですが、使用する場所や目的に応じて適切なタイプを選ぶことが大切です。

紙クロスのお手入れ方法

紙クロスは水分や傷、擦れに弱いため、お手入れの際には注意が必要です。

水分が紙クロスに付着した場合は、そのままにしておくとシミになることがあります。

そのため、水分が付着した際には、乾いた布で擦らずに、ぽんぽんと叩くようにして汚れを吸い取るようにします。

こうすることでクロスを傷つけずに余分な水分を効果的に取り除くことができます。

また、洗剤を使用する場合は、強い洗剤は紙の繊維を傷める可能性があるため、中性洗剤を薄めた水で優しく拭き取ってください。

使用する際には、必ず洗剤が紙クロスに適していることを確認し、目立たない部分で試してから全体に使用するようにしましょう。

和紙クロスの特徴

和紙は照明カバーとして加工されたり、昔から障子や襖など壁を彩るインテリアとして使用されてきました。

和紙は壁紙にも使用できます。

機械漉きでクロスのようにロール反で作られているので、通常のクロスのように壁に貼って施工することができます。

和紙クロスのメリット

和紙クロスのメリットは、調湿性能に優れていることです。

基本的に和紙は、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)、などの自然素材のみを原料にしているので、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを放出しません。

燃焼時に有害ガスを発生することもありませんので、環境にやさしい自然素材です。

また、風合いや温かみも和紙クロスの魅力の一つですが、デザインの種類は豊富ではありません。

和紙クロスのデメリット

和紙クロスのデメリットは、水に弱いことです。

汚れを落とそうとして強い力で水拭きするとボロボロになってしまいます。

撥水加工がされているものであっても、水性汚れや油汚れはシミになるため気をつけましょう。

和紙クロスに汚れがついた場合の根本的な解決法は、張り替えになってしまいます。

そのため、和紙クロスの補修は一部または全体を張り替えることになりますが、耐久性は高いので汚れを気にしなければ長く使うことができます。

織物クロスの特徴

織物に裏打ちの紙を貼ったものを織物クロスといいます。

原料は綿や麻、絹、ポリエステル、レーヨンなどさまざまな種類があります。

現在主流となっているビニールクロスにも、織物風のものが出ていますが、見た目は似せられていても本物の風合いや性能効果までは出せません。

織物クロスのメリット

織物クロスの一番のメリットはその風合いです。

本物の織物にしか出せない高級感があります。

表面の加工ではなく、織物が生み出す自然な凹凸も魅力です。

原料は布でできているので、紙クロスやビニールクロスに比べて圧倒的に丈夫というメリットがあります。

また、透湿性が高く湿気対策にも期待できます。

織物クロスのデメリット

織物クロスは、紙クロスやビニールクロスよりも値段が高いものが多いです。

紙クロスと同様にジョイントが目立ちやすく施工が難しいため、職人の技が必要になります。

また織物クロスは、汚れが落としにくく、ついてしまった汚れはシミになります。

ビニールクロスの特徴

日本で最も使われている壁紙がビニールクロスです。

原料は主にポリ塩化ビニール樹脂でできており、それらをシート状にしたものに紙で裏打ちをしています。

表面に模様や柄をプリントしたものや、木目調や大理石調などのテクスチャー加工、質感を演出するエンボス加工がされたものなど豊富な種類が販売されています。

ビニールクロスのメリット

バラエティが豊富で安価というのが一番の人気の理由でしょう。

さまざまな種類からイメージに合ったものが見つけやすく、理想のインテリアに簡単に近づけることができます。

ビニール素材でできているので、手入れがしやすいこともメリットです。

防汚、防水、防湿、防カビ、耐火、耐水、耐薬品性、マイナスイオン効果、蓄光など、さまざまな機能を持ち合わせたものがあり、目的に合わせたものが選べます。

ビニールクロスのデメリット

ビニール素材のため、天然の風合いは期待できません。

ビニールの特性として、通気性や調湿性にも優れているとはいえません。

また、時間が経つと劣化し、黄ばみ等も目立ち始めるため、張り替えの可能性も理解しておきましょう。

臭いやアレルギーに配慮する場合も注意が必要です。

ビニールクロスは、熱分解すると有害な有機塩素化合物のガス大量に生成するため、火災時には非常に危険です。

さらにポリ塩化ビニールは、製造、使用、廃棄の過程でも、環境や人体に開題を起こしています。

製造工程では、発ガン性があるともいわれる塩素ガスが大量に使用され、又、熱分解により、酸性雨の原因となる塩素ガスを発生します。

まとめ

今回は紙クロスと織物クロスについて紹介しました。

メリットとデメリットを踏まえ、自分に合った壁紙を選んでみてください。

ゆいまーるClubでは、自然素材にこだわった住まいづくりを行っています。

お気軽にご相談やお問い合わせください。

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