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無垢フローリングのアカシアの特徴は?メリットとデメリットについて紹介

アカシア
みなさんは無垢フローリングの一種である、アカシアフローリングをご存じでしょうか?

最近、特に海外ではよく名前を聞くようになりました。

まだ日本ではあまりなじみのない言葉ではありますが、徐々に浸透しつつあるフローリングの種類です。

今回はそんなアカシアフローリングについてメリットやデメリットを含め、ご紹介していこうと思います。

アカシアってどんな木?

日本では「アカシア」というと「ニセアカシア」という白い扇状の花が咲く植物のことを指します。

「アカシア」というとオーストラリアのシンボルにもなっている「フサアカシア」という木もありますが、ニセアカシアとは別のものです。

ニセアカシアは北アメリカ原産のマメ科の常緑高木です。

外来種として日本に根をおろしてから、その生育力の強さで山の緑化事業に貢献してきました。

藤に似た美しい白い花を咲かせることから、園芸品種の改良も進み、アカシア蜂蜜としても生産が盛んになり、分布地域を拡げていきました。

対してフサアカシアは、日本では「ミモザ」という呼び名で呼ばれていて、黄色い花を連想する人も多いでしょう。

今回紹介するのは、前者のニセアカシアの木のことになります。

フサアカシア(ミモザ)との違い

フサアカシアはオーストラリア原産のマメ科の常緑高木です。

香りの良い黄色い花を咲かせるのが特徴で、庭木やシンボルツリーとしても人気が高く、年月が経つと立派な巨木に成長します。

鮮やかで美しい黄色の花を咲かせることから、そのまま「ミモザ」という色の名前にもなっています。

フサアカシアがミモザと呼ばれるのは、フサアカシアが英語では“Acacia Dealbata”というからです。

英語で“mimosa”(ミモザ)は「敏感な葉」を意味する言葉でオジギソウの英名です。

オジギソウの花と形が似ていたため、フサアカシアは“mimosa acacia”(オジギソウのようなアカシア)と呼ばれるようになりました。

アカシアの特徴は?

まず、アカシア自体についてお話していきます。

アカシアは過去、アメリカの西部開拓時代にも活躍した木材であり、硬い一方でしなやかであるため非常に使い勝手が良いことが特徴であることが知られています。

また、シロアリにも強く、屋外でも腐りにくいため、建物だけではなく馬車などにも使用されていました。

落ち着いた色合いと高級感のある木目

アカシア材の人気の理由の一つに、見た目の美しさが挙げられます。

アカシア材の芯材は、落ち着いた高級感のある茶褐色でまっすぐな木目、茶と白の濃淡によるデザイン性の高さが特徴です。

丸太一本の中でも場所によって色が異なるのも特徴です。

木の中心部はよりダークな色合いで、外側の部分に近づくほど明るくなります。

高級木材の「ウォールナット」に近い材質でありながら、成長の早いアカシアは生産性が高く、ウォールナットに比べて価格が安価です。

赤みも黄みも強すぎないアカシアに自然塗装でさらにブラウンを加えれば、ウォールナットにより近い色合いを楽しめます。

実際、フローリング材にアカシアを選ぶ人は、ウォールナット風の深みのある色の塗装を望む方が多いようです。

原産地によって異なる色味

アカシア材は世界で600種類以上の分類があると言われており、原産地や品種によって色味が異なります。

アカシア材には、黄土色や黄色、黒などのいくつかの色味のものがあります。

耐久性・加工性に優れている

木材は伐採後も呼吸をしています。

そのため、湿気の多い時期には湿気を吸収して木材が伸び、乾燥する時期には水分が減り木材が縮むという伸縮を繰り返しています。

そのため、木材施工の際には伸縮の度合いを見て寸法を決める必要があります。

しかし、アカシア材は、重厚な材質のため季節による伸縮が少なく、安定性が高い木材です。

伸縮が少なく安定性の高いアカシア材は、来客の多い店舗や施設をはじめ、人の動きが大きいダンススタジオなどの床材にも適しています。

また、アカシア材は腐りにくく耐久性にも優れているため、家具屋や食器、船の材料などにも幅広く使われています。

リーズナブルな価格帯

アカシアは成長が早く、成長をして木材として伐採されるまでに10年もかかりません。

アカシアは主にアジアの暖かい地区の計画植林にて管理されています。

そのため安定して原木の供給が可能でコストを抑えて仕上げることができます。

よって、フローリング材としてもお手頃な価格帯の商品となります。

アカシアの木が使われているもの

アカシアの木はさまざまな分野で活用されています。

花は食用になるほかアカシア酒やアカシア蜂蜜としても人気があります。

寒冷地ではアカシアの木材が薪として重宝されていました。

生育力の高さから有用植物として緑化に役立っており、やせた土地や荒廃地でもよく茂ります。

耐久性が高いアカシア材は、線路の枕木や木釘、木炭としても有効利用されていました。

また、本記事のテーマであるフローリング材としても人気があります。

腐食に強く、時が経つと深い色に変わっていくので経年変化を楽しめます。

身近なものでいうと、料理を乗せるカッティングボードやプレートにも使われています。

木目の味わいと温かみのある手触りが、料理をより美味しく見せてくれます。

腐食と衝撃に強いため、さまざまな種類の食器に使われています。

アカシアはウォールナットの代役?

アカシアはマメ科、アカシア属という科目となります。

そして同じくマメ科にアメリカン・ブラック・ウォールナットという高級な雰囲気を持たせることが可能な木材があるため、しばしば塗料を工夫してアメリカン・ブラック・ウォールナットの代わりに用いられるケースもアカシアにはあります。

アカシアフローリングのメリット

では、そんなアカシアですがアカシアフローリングのメリットとはいったいどのようなものなのでしょうか?

まずは硬いため傷がつきづらいというメリットが挙げられます。

さらに、特徴的な深い黒褐色な見た目をしており、色が比較的均一ではないためフローリングとして使用することでワイルドな印象を与えることができるのもアカシア独特の強味といえるでしょう。

日焼けをしたとしてもまたそれはそれで味ととらえることもできるため、比較的メンテナンスの回数が少ない部類です。

アカシアフローリングのデメリット

では反対に、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

全体的に扱いやすくバランスのいい木材ですが、よく上げられるデメリットとしてはアカシアフローリングは冷たいというデメリットがあります。

硬い反面熱が逃げやすく、表面が冷たくなりがちです。

アカシアフローリングのメンテナンス方法

ここまでアカシアフローリングの特徴やメリット、デメリットについて見てきました。

では、アカシアフローリングはどのようにしてメンテナンスを行えばいいのかについて見ていきましょう。

アカシアフローリングのメンテナンスは、その仕上げ方法について浸透性の塗料、造膜型の塗料、無塗装に分かれます。

今回はよく用いられ浸透性の塗料についてご紹介していきます。

こちらは、基本的に乾いたフロアワイパーや雑巾でホコリ、汚れをしっかり取ったあとに表面に塗膜が残らないタイプの塗料を施し手入れを行います。

およそ1~2年に一度はオイルによる塗装を行う必要があります。

アカシアフローリングの価格

次に、アカシアフローリングの価格についても見ていきましょう。

アカシアフローリングは一般的に一坪あたり約9,900~18,000円となっています。

前述したように、世界三大銘木であるブラックウォールナットは一坪あたり約25,000円~50,000円という価格帯のため、アカシアフローリングがよく代用されるわけです。

アカシアフローリングがオススメな環境

アカシアフローリングは「ワイルド」や「荒っぽい」印象を持たせながらもおしゃれにそれらを実現したい方にとって最適な木材であるといえます。

また、ブラックウォールナットを使用しようとしていた方も今回を気に一度アカシアにご興味持っていただくのもいいのではないでしょうか?

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、アカシアフローリングについてご紹介してみました。

当社ではアカシア以外にもさまざまな木材について取り扱っているため、ご興味ございましたらぜひ一度お気軽にご相談ください。

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