電磁波が身体に与える影響と対策
スマホが世の中に普及してからは、私たちの生活にスマホは必要不可欠となりました。
そのため、私たちは常にスマホを身につけていると言っても過言でない状況とまでなりましたが、スマホから発せられる電磁波は健康に悪影響を与えるのではないかという心配する声もあがっています。
もし本当にスマホから有害な電磁波が発生するのであれば、スマホを持っていることで電磁波の影響を受けていることになります。
こういった疑問にお答えするために、今回はスマホから有害な電磁波が出ているとしたらどのような影響を与えるのか?どのようなことに注意したらいいのか?について解説していきます。
電磁波とは?
電磁波というと電子レンジを想像する人が多いかと思います。
総務省の定義によると、3THz以下の周波数で発せられる電磁波のことを電波と呼んでいます。
電磁波の「波」は周波数によって、飛ぶ距離や運べる情報量が違うことを利用して、 テレビやパソコン、スマートフォン(携帯電話)の電波として活用されたり、その共振の力を利用してクッキングヒーターや電子レンジなど、食材の温めに活用されたりしています。
100kHz以下の低周波で強い電波を浴びると体内に電流が発生し、刺激を感じることから、低周波治療器にも応用されています。
一方で、100kHz以上の高周波で強い電波を浴びると、体温が上昇するといわれています。
携帯電話の電波はこの高周波に属しているため、強い電波を浴びると体温上昇などの影響があることが分かっています。
しかし携帯電話の電波はそこまで強いものではないので、実際に体温上昇を感じるほどの影響は出ていないと考えられます。
よって、電磁波による人体への影響を示す根拠がないという見解が一般的となっています。
WHO(世界保健機関)においては、通常生活での電磁波と人の健康の因果関係を認めていませんが、その一方で「電磁波過敏症」の症状に苦しむ人々が存在することも事実です。
子どもがスマートフォンや携帯電話を使用するのを制限するなど、電磁波被ばくに対して、先進的な対応を取っている国もあります。
電場と磁場
電場は、電化製品のスイッチをOFFにしていても、コンセントが刺さっていると発生しています。
電場は、電圧の大きさに比例して発生し、材質にかかわらず伝播し帯電します。
電気は電位の高いところから低いところへ流れる性質があり、なかでも電位の低い身体の表面に集まってきます。
磁場は電流の大きさに比例して発生し、からだの細胞レベルまで到達します。
発生源から一定の距離をとることで急激に減退していきます。
しかし、磁場はコンクリートでも貫通するほどのエネルギーがあり、そばにいる以上、防ぐことはできません。
電磁波の影響
電磁波はゆっくりと人体への影響を及ぼすため、発がんのリスクや小児白血病などの病気との因果関係はまだ立証されていません。
しかし人間や動植物は微弱な電気信号を発して思考したり、栄養のやりとりをしたりするといった生きるために欠かせない働きがあり、その電気信号に「電場」が影響を与えると考えられています。
一方、磁場はコンクリートを貫通するほどのエネルギーを持ち、電化製品を誤作動させる作用があります。
人体にもさまざまな影響を与えるという考えもあります。
磁場は発生源から一定の距離を取ることで、その影響を減退させることができます。
携帯電話やスマートフォンを直接耳に当てずに、イヤフォンやスピーカーにして身体からできるだけ距離を離すなどが有効です。
電磁波対策
残念ながら全ての電磁波をカットすることは不可能です。
Wi-Fiやスマートフォン、携帯電話のように、電磁波の働きがなくては機能しないものもあります。
Wi-Fiなどの高周波の電磁波を防ぐ商品も販売されていますが、コーティングしてしまうものは室内で乱反射してしまう場合があるため、注意が必要です。
電磁波対策の基本は次の3つです。
①家電製品のアースを取り、電場を除去する
②家電製品から離れる
③身体に溜まった電気を逃がす
体内に電気が溜まると、さまざまな不調を引き起こす場合があります。
特に、ナイロンやポリエステル素材の衣服は摩擦電気が起こりやすく、放電しにくいという欠点があります。
一方、ゴム底になっている靴などは、ゴム部分が電気を通さない性質を持っているので、電気を放出するのを妨げます。
電磁波の影響を受けやすい人と場面
家電製品の電磁波が原因で健康被害が起こっていると明らかに立証されている事例は今のところありませんが、これから述べる人たちや場面によっては電磁波の影響に注意した方がいいかもしれません。
携帯電話(スマートフォン)の使用時
携帯電話で通話する際に耳に近づけて使用すると、脳腫瘍、首や背中の痛み、精子数の減少、発がん、高血圧、頭痛や疲労の症状が出るリスクがあると考えられています。
携帯電話から発する電磁波の対策や予防としてはこれらのものが挙げられます。
まず、携帯電話は種類によって比吸収率が異なります。
比吸収率とは、人体が電波にさらされることによって単位質量の組織に単位時間に吸収されるエネルギーのことです。
新しい携帯電話を買うときは、比吸収率を調べてからにしましょう。
また、エレベーターの中や電波状況の悪い場所では携帯電話は電波の受信状態を上げようとして強い信号を発して、電磁波の放射量が多くなるので、そういった状況下では使用を控えましょう。
通話をする時は、携帯電話を直接耳に当てるのでなくイヤフォンやスピーカーを使用して身体から離すことが望ましいです。
電話がかかってきた時は携帯電話が最も強い信号を発します。
一般的なヘッドセットでは、金属配線が電話から脳まで電磁波を導いてしまうので最良の解決方法とは言えません。
エアチューブヘッドセットは、金属のワイヤー不使用、または途中まで使用していて、空洞のチューブで音を伝えるので電磁波を集めるのを避けられます。
携帯電話を持ち歩く際は、ズボンのポケットなど身体の近くは避け、鞄の中に入れるなどしてできるだけ身体から離して携帯するようにしましょう。
就寝時
就寝時に携帯電話を身体の側に置いておくと、身体の組織、睡眠障害、ストレスに関連性があることが指摘されています。
就寝時は携帯電話を近くに置かず、できるだけ離れた場所に置くようにしましょう。
携帯電話を充電して寝るという人も多いと思いますが、充電時の携帯電話の電磁波レベルは高くなっています。
そのため、充電している場所の近くでは寝ないようにしましょう。
仕事中
膝の上にパソコンやタブレットを置いて使用する人もいますが、距離を取れないので良くありません。
もしパソコンやタブレットを身体の近くで使用する必要がある場合は、遮蔽グッズを使用してください。
心臓のペースメーカーを装着している人
ペースメーカーは利用者の生命線であるため、電磁波の影響で何らかの不具合を起こしてはいけません。
これは電車やバスなどの公共機関で、優先座席付近で携帯電話利用を控えるようにいわれている理由の1つでもあります。
ただし医療機器メーカーは、スマホなど電磁波を発するものから15cm以上離してくださいとアナウンスしており、それ以上離していれば影響はないとされています。
ペースメーカーなどの医療機器を利用している人は、そうでない人よりも電磁波に対して注意を払う必要がありますが、異常接近することがなければそこまで神経質になる必要はないと考えて良いでしょう。
妊娠中の方
妊娠中の方に対するスマホの電磁波の影響は明確な科学的根拠はありませんが、WHO(世界保健機関)が注意喚起を行っているようです。
電磁波にさらされることは胎児の発育に危険な影響を及ぼすことが証明されています。
赤ちゃんに悪い影響が及ばないように、妊娠している人はスマホをお腹の近くで使用するのは避けた方が良いです。
赤ちゃんや幼い子供
子供の脳は大人よりも小さいため、頭蓋骨から脳の中心部までの距離は短く、電磁波がより深くまで浸透します。
子供は大人よりも携帯電話による脳腫瘍のリスクが高いとされています。
ただ、電磁波によって悪影響を受けた乳児や幼児の公的事例があるわけではありませんので、過度にスマホに触れさせる時間を増やさなければ電磁波による影響は問題無いレベルだと思われます。
料理をする時
電子レンジの使用中は距離を取るようにしましょう。
まとめ
スマホをはじめとした電子機器から発せられている電磁波が私達の健康にどのような影響を及ぼすのか、明確なことはまだ分かっていません。
しかし、分かっていないということは安全であると言い切れるわけではありません。
過剰に危険視していては日常生活に必要な電子機器が使えなくなるため、生活に支障をきたす事になりますが、電磁波の正しい知識を身につけて、電子機器との正しい付き合い方を知ることは、長期的に健康を守る対策となるでしょう。
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